ウッドデッキ工事 事例
開業以来、別荘地での建築・土木の工事・メンテナンスを多くご相談頂いたこともあり、これまで多くの事例を見てまいりました。
■雨ざらしでちょっと触ったら手摺が落ちてしまった
■デッキ床板がボロボロなので交換していたら下地の根太もボロボロで(施工中の私が)落ちてしまった
※施工中の私ならともかく、あなたが日常で何気なく踏んで落ちでもしてしまったら大変です・・・
■長年の雨・雪の水で傷みが来ているところに矢根から雪の塊が落ちて一気に崩れ落ちた
■八ヶ岳の別荘地という環境をよくわかっていないのか・・
■屋根の軒の出が短い上にウッドデッキを作り外壁近くに水が落ち続け
■屋根から滴り落ちた水がデッキで壁に跳ね飛び
■結果、外壁はボロボロで掃き出し窓も腐り

■部屋中の敷居や床板まで傷んでしまった
などの色々な事例を目の当たりにしてきました。
当方は独立開業以来“できるご相談は何でも行う“と方針を決めてスタートしました。
そんな状況の中で別荘オーナー様方より多くご相談を頂く機会に恵まれ、結果これまで、屋根・外壁塗装やウッドデッキの造り直しや補修工事を多く行わせて頂きました。
そしてウッドデッキの造り直しや補修工事の際は、全部または部分的な解体が必要でした。
事例から得た考察
そうすると解体作業をしながら自然に
・どうしてこのウッドデッキは壊れたのか?
・どの部分が弱く、また傷みやすいのか?
と考える機会となりました。
そして得た考察は、
・ウッドデッキは通常の在来工法そのままではで施工したら長持ちしない。
・2×4工法はそれなりに良いが(在来工法と同じで)工夫が必要。
・そもそも材料が木材・鉄(釘)なので材料の選定が必要。
などでした。
以上の教訓からウッドデッキを造る場合は
・在来工法と2×4工法の技術の中からウッドデッキ専用の工法を考案し工事する。
・デッキに屋根を掛けたくない方にはハードウッドでの施工する。
とすべきだという結論に至りました。
ただ、ご予算の面もあれば使用予定の年数ほか色々なケースがありますので、
上記を踏まえながらご希望に沿う形で行わせて頂いております。
他社に比較して4倍長持ちする理由について
2021年のコロナ禍以降、
・ネット上でパワーサイト等のHPで集客し
・地元の建築会社に直接契約させて工事を行わせ
・工事金額の30%を貰う
というブローカーの様な会社が増えてきました。
つまり実際に工事を行う下請け会社は70%の工事金額で
実際の工事を行う訳なので、通常なら工事金額が高額になる筈です。
ですが最近、当方にウッドデッキ工事のご相談を頂き、お見積書を提出しても
「相見積りした会社と比べて清水さんのお見積金額がスゴイ高かった・・・」
とご感想を頂く事が出てきました。
こんな事が数回あったので、
その相見積もりをした会社がどんな工事をしたのかを確認させて頂きました。
その結果は”ウッドデッキとしては”決して質の高いとは言えない
驚く程度のものでした。
ハードウッドはおろか防腐剤注入材すらも使わずに、普通の木材で、
普通に屋内の室内に床を造る程度の強度で造られていました。
表面は防腐剤(クレオソート)を塗ったようではありましたが、
実は塗っただけでは防腐効果はほとんど期待できません。
過去に白アリの被害のご相談を頂きましたが、防腐剤が塗ってある表面だけが残り、
中身は全部、シロアリ君にボロボロにされていました。
つまりただ塗っただけでは、
表面の1㎜も無い部分しか防腐剤の効果が無い
という事です。
ですからウッドデッキのような一年中、雨や雪で洗われ続ける環境では
・薬剤(防腐剤)は洗い流され
・(木材でですから)ひびが入った箇所から水が入り
すぐに傷んでしまいます。
サイジング加工や加圧加工等で防腐剤を注入した木材を使用せずに
普通の木材を使用しているという時点で、ありえないことでした。
また”在来工法”で造っていましたが
※写真自体は参考事例です。
ほぞ差しなどしたら10年そこそこでこうなります↓
さらにまた階段も溝部分が水に弱くて
雨・積雪下では10年そこそこで壊れる側板階段で造り
※写真自体は参考までに過去の事例です。
こういった造りになっていました。
防腐剤注入材すら使用していないのであれば
(環境にも依りますが)10年も経たないうちに白カビが出てきて
※写真は過去の事例で参考までに掲載しました。
↑こんな感じになるのが目に見えるようでした・・・
こういった造り方ではデッキの寿命はせいぜい10年そこそこです。
当方のデッキは、可能であればハードウッドを使用し
セランガンバツで25年~
ウリン で30年~
はもつように造るか、または
防腐剤注入材を使用するにしても
束・桁・根太などの構造材にしっかりした物を使い
1.5m以内には必ず大引を入れて下から持ち上げ
根太は90㎜×90㎜の角材(又は2×6)を使用し
(特に高さがある場合には)根がらみ&金物でガチガチに固めて強度を出しています。
通常の屋内での床作りであればこの強度は必要ありません。
ですがウッドデッキは一年中、風雨積雪にさらされ非常に傷みやすい部分です。
参考までに私が管理事務所にいた際に、こんなことがありました。
茅野警察署の防犯担当と一緒に上司が別荘の巡回したことがありました。
その際にウッドデッキの床が落ちて大怪我しました。
幸いにも4mの高さから落ちて足の骨折だけで済んだのは奇跡的でしたが、
こういった経験もあるのでウッドデッキは安心して使用できるようにと考え、
防腐剤注入材を使用するにしても強度面では過剰気味にし、
15~20年はもつように造っています。
ですから他社の10年もつかもたないかのデッキに比べたら
この時点で既に2倍の期間長持ち可能という事になります。
さらに当方はメンテナンスを主業務としてきた建築会社です。
ウッドデッキも当然、メンテナンス次第で長持ちするように考えて造っています。
階段も90角を抱き合わせた上にふんだんに金物を使用しているので
普通に20年は大丈夫な筈ですし、踏板も簡単に交換できるように造ってあります。
90㎜×90㎜(または105×105)の角材をふんだんに使って造った構造部は
20年どころではなく、もっと長持ちします。
おそらく30年~はもつと思います。
ですので20年ほど経過したらデッキの床板を張り替え、
傷んだ部分をメンテナンスすれば40年使用できる
という事にもなってきます。
他社の10年そこそこの寿命のデッキと比較すると
当方では40年もつ事を視野にしてウッドデッキを造っているので
以上が
他社に対して4倍長持ちする
の根拠となります。
※なお2021年以前からウッドデッキを専門で造ってきた
GPさんほか茅野市・富士見町の数社は、
素晴らしいデッキを造っています。
一応、名誉のために。